地下室に来て、最初の仕事はおねしょやらの後始末である。案の定、今日もおねしょマットが大活躍であった。
 マットに人形ごとくるんで風呂へ抱え込み、服も脱がせないまま丸洗い。手慣れた物である……と自慢げに思ってしまう自分に苦笑した。

「ほら、きれいきれいだ。」
 人形の体をぱふぱふ…とバスタオルで叩く。
「綺麗にしていれば気持ち良いだろ?ちゃんとトイレを使いなさい。」

「……」
 私はトイレを指さす。人形は指さされたトイレではなく、私の指先を見つめていた。

「やれやれ。」
 トイレの使い方を教えれば、這ってでも行くと思っていたのが甘かったらしい。先に歩き方を教えるべきだった。
 

 
 


↓クリック↓
次へ