ヌチュ……グチュ……ピチュ……
 人形の中を私の欲望の塊が出入りする。怒張した肉棒は、何度も何度も人形の一番深いところを貫いた。血の混ざった愛液がシーツに赤い斑点を刻む。
「……ぅ……」
 人形は苦しそうな嗚咽を吐き出す。人形は抗わない。私が力を入れるままにシーツが波打っていた。
「………ぅ……あー………ぅぅー……」
 半開きの可愛いらしい唇から、泡だった唾液がこぼれる。唸るような荒々しい呼吸を上げていた。人形は、苦痛から来るものだか快感から来るものだか判断しがたい、虚ろな表情を浮かべている。

「……ぅ…」
「!?」
 人形の目が私を見ている事に気が付き、ドキっとさせられた。相変わらず光の灯らない深淵のような瞳である。蔑まれているようにも感じられた。

「くくく…やっと、こっちを向いたな。」
 私は脅すような笑みで答える。そして、人形は今までとは違う、不規則で強い締め付けで侵入している私自身を締め付けた。

「行け!」
 私はよりいっそう激しく腰をぶつけた。肉と肉がぶつかる音が何度も薄暗い地下室にこだまする。

「……ぅ…ぁ……………んんぁ!!!」
 人形は相変わらずの無表情のまま、口を縦に大きく開き、大きく一回震えた。同時に膣壁のひだというひだがうねり、激しく私を包み込んだ。
「むっ……くぅっ!」
ドクッ!……ドクン!……ドクッドクッ……
 私は人形の一番奥を欲望のほとばしりで汚した。

 地下室に荒々しい呼吸音だけが響く。人形の視線は私に向けられていた。私はその瞳の中に映る自分の姿を、不思議な気分で眺めていた。
 

 
 


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