ドサッ…と、小柄な肢体はベットに沈んだ。

 脱がせ途中であった衣服が乱れている。乱暴に放られたにも関わらず、人形は着地の瞬間に目を閉じただけで、相変わらずの無表情であった。
「これから、どんな表情を見せてくれるか楽しみだ。」
 胸元を開き、小さめの隆起に手を滑らす。当然の事であるが、暖かみを帯びており鼓動を感じる。

「ふぅん。」
 人形の表情を確かめつつ、愛撫の位置や仕方を変化される。それでも相変わらず人形は無表情であった。
「何かの実験をしているようだな。」
 指は小さな乳首をコロコロと転がす。
「おっ、なまいきに固くなってきた。」
 正常な肉体の反応が却って不思議であった。それほどまでに人形は無表情だ。乳首を執拗に転がし、舌でなぶり吸う。
「……」
 心なしか人形の呼吸に乱れを感じた。

 攻めを下半身に移す。下着をくるくると丸めながらずらす。細い脚を通り抜けた小さな布は、床に落ち白い花を咲かせた。
 

 

 

 
 抵抗もなく足が開かれる。はみ出る物もなく、閉じられた性器。入浴や下の世話の時は、愛想のない物だと感じていた。それを押し開く。

「ほぅ…」
 当然の事ながら、そこには有るべき構造があった。全てが他の肌と変わらない肌色をしていた。恐らく誰にも触れられた事がない無垢な性器。しかし人形の顔には相変わらず羞恥の色もなく、その部分を無機質な物とさえ感じさせた。

 その複雑な構造を指で執拗になぞる。
「……ァ……」
 人形の表情は相変わらずだが、呼吸はしだいに激しくなる。
「そうか…感じるか。」
 答えの代わりに、クチュっと湿った音が指にまとわりつく。人形の体は、人間と同じように反応していた。
「ふふふ…」
 私は面白いおもちゃを見付けた子供のように笑っていた。指先の奏でる水音が次第にうるさくなってくる。クリトリスの隠されたつぼみを転がす。
「……ぅ」
 人形は横隔膜を振るわす。
「ここが好きみたいだな。」
 そこに集中し、執拗になぶった。包皮の中でクリトリスは固く息づき始めた。

「ぁ……ぅ」
 人形は相変わらず呼吸を荒あげるだけ…ではなかった。人形は私を見つめていた。
「初めて、こっちを見たな。」
 深く、光の灯らない瞳。不気味な静けさがある。しかし、私はその瞳が嫌いではない……と感じた。翡翠色の目には私の姿が映っている。

「ふふ…今、これをあげよう。」
 

 
 


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