地下室に来て、最初の仕事はおねしょやらの後始末である。

「どれどれ、今日は……」
 寝ている人形のスカートを、ペロリとめくる。なんとなく気恥ずかしい。
「おや?」
 下着が濡れていた。が、特有のアンモニア臭がしなかった。量も少ない……それは粘り気のある液体だった。
 人形の指を確かめる。同じく粘り気のある液体。

「お前……何を憶えたんだ?」
「……」
 人形は変わらない無表情な瞳で私を見つめていた。
 

 
 


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