シュル…乾いた音を立て、縄が人形の手首に巻かれる。 「……」 人形はなすがままに戒められていく。戒めの意味がないほど無抵抗であった。 「ふん!」 私は天井に掛けられたロープを強く引く。人形はぶら下がる。 |
「本当に人形だな。」 人形は体のあらゆる所に力を入れていなかった。小さな頭も、重力のままにうなだれている。人形の細いあごを掴み私の方に顔を向けさせる。深く、光の灯らない瞳の中に鞭を構えた私の姿が映っていた。 「不気味な……」 私は吐き捨てるように言う。人形に私が見えているのか、視力自体があるのかも謎であった。目を開いているだけ。それ以上にも以下にも感じない。人形はあまりに無表情であった。 「今からお前に痛みを教える。」 顎から手を離したため、人形の細い首はカクンとうなだれる。 「……」 人形は何も答えない。代わりに、冷たい地下室の空気を引き裂く音が響いた。 バシッ! 「……」 何の反応もない。人形は鞭の勢いの分揺れただけだった。数回、乾いた音が人形を打ち据える。私はもう一度人形の顎を掴み、表情を確かめる。 「……」 人形は変わらない表情のまま、ただ瞳に私を映していた。幾分、呼吸を荒あげているだけであった。 「つまらない人形だ。」 凌辱を楽しむ事すら出来ない。 私は中指を唾液で濡らし、人形の性器に触れる。指は、ゆっくりと割れ目に埋没し、性器の複雑な構造を探り膣口にたどり着いた。その中にずぶずぶと指を差し入れる。 「……」 人形の足下にしゃがんでいるという位置関係なので、少し首を傾けると、うなだれた人形の顔を覗き見る事が出来る。人形は相変わらず声も出さずの無表情であったが、口が『あっ』と言う形を作っていた。 「こっちの方が楽しみそうだな。」 私は卑しい笑みを人形に向け、人形の中をぐるぐるとかき混ぜた。指にはうっすらと血が滲んでいる。処女膜を傷つけたらしい。それでも無理矢理快感を引き出そうと、クリトリスの辺りをさすりながら、人形の奥へ奥へと指を攻め入れる。 「……」 人形のぽっかり空いた口からよだれが糸を紡ぐ。手の平は、ねちゃねちゃとした液体まみれになっていた。私は人形の手を縛る戒めを解き、人形を乱暴にベットに放り投げた。 |
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